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第22回星の郷八ヶ岳野辺山高原100kmウルトラマラソン (2016)

国内でも屈指の大会に数えられる野辺山のウルトラマラソンに参加してきました。もともと走るよりも登山のほうが多いので、今回はゴールデンウィークは5泊の縦走に負け、週末は1泊テント登山の誘惑負け、ほぼ練習せずで参加となってしまいました。練習らしい練習は大会一月前の40kmと三日前の20kmぐらい・・・

もともと、すごく厳しい大会だ!ということは聞いていたので「や、やばすぎるな・・・」という心の覚悟だけは十分にあったと思います。

大会前日は朝九時頃に新宿をスタートして二時には受付に到着。すでにたくさん人がいて、特にお店で購入するには20分ぐらい待つような列に並ばないとならないような状態でしたので、必須品は先に購入してから来た方が良さそうですね。

受付会場
受付会場

受付が終わったらそのまま大会が用意してくれた長者の森のバンガローへ。その途中で夕飯用のBBQの食材を買い込みます。野菜が安すぎて恐ろしいです。長者の森は屋内BBQスペースがあるので、そこで仲間たちと楽しく夕飯にしました。前夜祭もあるのですが、宿から会場への移動時間が長く、午前2時起きが確定していたので今回はあきらめました。

バンガローに移動し、さくっと準備して8時には寝る体制に。結局十二時くらいには起きてしまって、目を閉じているだけでしたが。相部屋なのでいびきに耐えられない私は耳栓必須です。

予定通り二時起き、三時宿出発、三時半過ぎに会場についたのですが、すでに一番近い駐車場は満杯、かなり遠いところに駐車してバスに乗って移動になりました。会場に着いたらいつものように荷物を預けて、スタートラインに並びます。スタート三十分前でもすでに結構いますね。トイレは当然のように長蛇の列です。

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では・・・スタートです。

スタートして10kmぐらいは、ロードで、平坦で本当に普通のマラソンです。美しい山々を横に長めながらのランになります。途中踏切などもありますが、5:30/kmぐらいで走っていれば引っかかることもなく走ることができるそうで、事実そうでした。

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10kmを超えると突如、足下が砂利になります。それも、こぶし大の石まで転がっている結構いやな道です。ここで、みんなペースが落ちて詰まるので人口密度が上がるので足下見えない上に足場が悪いという最悪のコンディションです。最初は1900mまで登らないといけないことがわかっていたので、とりあえず歩かないことだけ目標に頑張りました。なんとか、止まらずに1908mに到着。つらい・・・つらすぎる。まだ20kmなのに、もう50kmは走った気分だ。IMG_20160522_065800 (Large)

さて、ここから一気に400mぐらい下ります。一旦下りの途中で砂利道が終わります。そして、そのあとは地味に足に来る小山が二回。最初の大山超えたからって油断してはいけません。この二つを超えて初めて本格的に下ることになります。また、一回砂利道なくなりましたが、途中で復活するのでこれまた注意です。覚悟があるのとないのとでは精神的ダメージに差が・・・

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これは最初の山からの下りの写真ですね。砂利道が終わった直後くらいかな。相変わらずの美しい景色を長めながらの走りになりますが、足はすでにだいぶ痛い・・・

小山二回目の途中で35km地点、温泉付きエイドになります。この大会三カ所温泉に入る場所があるのですが完湯した人(でも71kmリタイア・・・おいっ)によると一番最初の温泉が一番良いそうです。疲れも癒えすぎて入りすぎたとのこと(笑)

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自分は入ってる余裕はなさそうだったのでひたすらお汁粉食べて出発しました。このエイドまでは、なるべく登りは走り続けましたが、ここからの登りはついに歩いてしまいました。
峠を越えると、本大会最長の下りに入ります。時間はすでに十時を越えていて、外気温はどんどん上がり、日差しも強くなっていきます。エイドのたびに頭から水かぶってました。

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やっとフルマラソン終了。この少し前が、デポできるエイドでした。

 

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下りに下ってついた先が、50kmぐらいの小学校のおそば屋さんじゃなくてエイドです。美味しいおそばを何度もおかわりして、ここから少し登り基調になるので気合いを入れ直します。

54kmあたりから折り返しのあるコースを通ります。右側を颯爽と早い人たちが駆け抜けます。10kmぐらいの差までであれば被るので仲間に会っておーいと呼びかけあえる場所です。これはこれでうれしい。けど、微妙に走れる坂のせいでこれまた辛い(笑)

 

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折り返す59km地点では少し大きめのエイドがあります。しばらく登り基調でしたがここから5kmほどはすこし下る感じに変わります。すこしね。。。この折り返し帰り道も仲間にたくさん会えるので楽しいです!

で、二番目に大変な馬越峠に突入します。ここは自分の周りは歩いている人が多く、少し走るだけでごぼう抜き状態でした。70km近く走ってきてこの坂は・・・

必死に登り続け、ついに頂上に着いたときはもう足がぼろぼろ・・・でもなく。どうも登山で一日中縦走を続けていたのが効いたらしく、ここに来て周りをがんがん抜くようになりました。抜かれる対抜くだと1:20ぐらいの感じ。

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馬越が終わったので、後はがーっと下って少し登るだけ!下るのはすこぶる楽しい。
6分切れるぐらいのペースで10km近く走れるなんていつのころだったか・・・あっ十時間前か

ちなみに、自分はそうでもなかったんですが、ここの下りはさんざん使った足をいつまでたってもつかないエイドまで走る(ここのエイド間隔は一際長い)ので、結構しんどかったという人が多かったです。

 

辛すぎて写真がありませんが、90kmからが最後の地獄です。市街地を抜けて、平坦が終わってしまい最後の登りに突入します。早速、坂が始まり今残ってる足では走れません・・・2kmぐらいは歩いてしまいました。そこからしばらくは緩やかな上り下りなので気合いと根性で走ります。ここも歩いている人が多く走ると抜くことができるので少しモチベーションも上がります。が、遮るものが何もない中で容赦なく太陽が照りつけるのでどんどん体力が奪われていきます。

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あと4kmまできました。目の前に見える坂を登ってさえしまえば、もう大変な坂はありません。頑張ります!

残り3kmではゴールの放送の音が聞こえてきますが、3kmの看板は偽物ではありません。ここから迂回して走らないといけないのです。前情報で聞いていたのでぬか喜びしないで、走り続けます。沿道の応援がすごくうれしい時間帯です。

 

そして・・・・無事ゴールすることができました!

記録的には12時間10分ぐらいでさぼりんしてた割には上出来すぎでした。特に後半でやたらと抜けたのは、やはり縦走で12時間とかを20kg越の荷物でこなしていたのが効いたのかなと思います。それと、今回というか毎回なんですが、常に水分をとらないと倒れる人なので2Lのハイドレをもって走っていました。一番暑い中盤はエイドの間隔が5kmぐらいで30分おきにしか水分補給ができないため、自分にはハイドレなしでは耐えられなかったと思います。暑すぎるときに、定期的に水分が取れるようにしておくのも野辺山ウルトラの攻略には必要かなと思いました。大きめザックでバシャバシャ言いながら走っていたので、周りが声かけてくれるのも利点かも(笑)

 

ウルトラマラソンとして見たときに、野辺山は非常に楽しいしエイドも充実していると思います。恐らく、ある程度の采配が各エイドに任されているらしく、それぞれが個性があって、こんなのがあるんだと思うようなものもあってうれしかったですね。結局どこも入れませんでしたが温泉があるのも特徴的だと思います。

国内で最も厳しいとまで言われることもある野辺山ウルトラですが、他のウルトラにはない楽しさと厳しさと達成感があり参加することができて、すごく良かったと思っています。運営の方々、ありがとうございました!

 

最後に、パンフレットの高低表だと少し甘めに出ているので実際にGPSでとったグラフを載せておきます。これが真実の姿です。小さい上り下りも覚悟できるのではと思います。

 

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