正直この2つの組織は別々であってほしかった。jROのサイトには保険ですか?の質問に対してこうある。
- いいえ、保険や共済ではありません。
- 山を愛する人々の相互扶助の精神によって運営される会員制度です。
- 保険ではありませんので、保険業法や保険契約者保護機構は適用されません。
対してココヘリは明らかな営利目的のある企業であり保険会社とも提携しているので体制としての本質がそもそも変わってしまっている。会社が営利目的であるのは普通だし、VCから相当調達しているので売上を求められるのは当然でそれ自体には何も思う訳では無いが、そこが相互扶助の精神をもって運営できるのかは甚だ疑問に思う。
また、デバイス自体もサブギガの長距離無線を利用したデバイスと思われるが最大距離は10km以上届くだろうが
致命的となり得ると思われる谷底などでは劇的に電波は届きにくくなる。発見の比較的早かった場所(登山道などだろうが)についても登山計画を毎度出している身としてはデバイスのあるなしで捜索時間に大幅な違いが本当にあるのだろうかと思っている。特にホームページ上でも既存の捜索時間との比較が全くないし、ココヘリ所持の場合はまずは普通の捜索ではなくココヘリの電波受信の捜索を2日間し、そのあと通常操作に切り替えるというものを読んだため、受信できない場合はむしろ遅くなる可能性が高い。そうなってくると自分の登り方的には正直年3000円払う効果に疑問を感じている。
そして、最近決定的だったのが白馬国際クラシックというトレイルランの大会に参加した際にココヘリには強制加入させる割に、その大会自体は大会中の怪我などに対する保険への加入を大会開催時点でしておらず大会後に後追いで加入という運営だったからである。これは白馬国際クラシックの運営組織が最も悪いと思うのだが、ココヘリ側からの営業体制にも何かしら原因となる保険加入に対する提案があったのではないかと勘ぐってしまう(ココヘリが内包する保険と同じ業者だったので・・・)。
さて、問題は先日封書で届いた何もしないとjRO会員のココヘリへの強制加入をさせるやり方である。営利企業に買収された以上、その企業が利益を上げるために会員たくさんの買収先システムを利用するのは当然ではあるが
先に上げたjROの理念は完全にかき消されてしまうわけだ。jRO正会員は保険加入、jRO準会員は相互扶助と全くややこしい組織になってしまった。個人的には準会員という言い方も気に食わないのだが・・・
今後もなんとかして保険制度への移行を強制する仕組みを作ってくるのだろう。
相互扶助の組織が他に出てくるしかないのかなあ。